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| プロフィール |
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Author:しげぞう
☆ご訪問ありがとうございます。 それゆけ忍者(完結掲載)
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| それゆけ忍者 【自作小説】幸運をまねく奇跡の仔犬と忍者のヒューマン物語 |
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| 第一章 その13 |
「それでね……おっぱいのおおきなおねえちゃんはどこにいるの?」 「あのね……いっぱいわんちゃんがいるとこ」 「わんちゃんがいっぱい?」 「うん。かわいいわんちゃんがいっぱいいるとこだよ」 店長はびっくりして、夢でも見ているのではないかと何度も瞬きした。 江美のことは噂で忍者くノ一だと聞いていたが、こんな見事な忍術が使えるとは想像もしていなかった。 一方、里香は江美から耳打ちされたことを訳も聞かず、急いで入札していた白髪の婦人を探した。しかし帰ってしまったようだった。まだそう時間は経っていないので、どんべえに白髪の婦人を探して連れて来るよう指示をした。 どんべえは、 「ワン・ワン……おばあちゃんさっきまでここにいたんだよ」 「そうなの」 「クン・クン……ぼくそばにいたからにおいわかるよ」 「よかった。そしたらすぐおいかけてつれてきてくれる」 「ワン……わかった」 と、言ってか? 鳴いてか? どんべえはすぐ店の外へ飛び出した。そして、歩道の匂いを「クン・クン」と嗅いで、東の方向へ一目散に走り出した。 どんべえは犬だが人間なら三十二歳の男性、伊賀の江美の実家で生まれた。江美から忍者の厳しい訓練を受け、人間と会話もできる賢い忍者犬として成長した。 どんべえは愛嬌のあるかわいい顔をして、いつも尻尾を振っているので、鎖につながれていなくても誰も怖がらない。そんな利点を活かしてどんべえは忍者犬として自由に行動していた。 どんべえは軽快に風をきって道行く人をうまく避けながら疾走していた。遠くの大きな公園の側で白髪の婦人が立ち止まっているのが見えた。白髪の婦人は蕾がたくさん顔を出してまばらに開花している桜花をじっと眺めていた。どんべえは見る見る白髪の婦人に迫って、あっという間に白髪の婦人を追い越した。そして振り向いてちょこんとお坐りして尻尾を激しく振っていた。 「あら、さっきのお店のどんべえ君じゃあないの?」 「クン・クン・クン」 どんべえは何度も頭を下げて頷いている。 「どうしたの?」 白髪の婦人が怪訝な表情をして訊くと、どんべえは立ち上がってわんランドへ帰ろうとして、ちょっと歩いて振り返って、白髪の婦人を見て「クン・クン」と鳴いた。 「おかしなどんべえ君ね。それじゃあ……バイバイ」 そう言って白髪の婦人は歩き出した。 するとまた、どんべえは白髪の婦人を追い越してお坐りして、何度も頭を下げている。そして、立ち上がって今度はうしろ歩きをしながらわんランドへ帰ろうとした。 それを見た白髪の婦人のハッとして、 「お店に戻れって言うの?」と訊くと、どんべえは「ワン」と鳴いた。 「あら……わたしの言っていることわかるの?」 白髪の婦人が訊くと、また「ワン」と鳴いた。 「えっ、わかるのかしら? そしたらお店に戻りましょう」 それを聴いたどんべえは大きくジャンプして喜び、お店に向かって飛んで行った。 しかし、しばらく走ると止まって振り向き、白髪の老婦人が来るまでじっと待っていた。 道行く人たちはその奇妙な光景を立ち止まってじっと見ながら首を傾げていた。 (なんて賢い犬なんだろ……)と、白髪の婦人は感心しながら「わんランド」へ戻って来た。
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| 第一章 その14 |
事務所では、赤ちゃんの術にかかった壮年からオークション妨害の依頼人を訊きだそうと、江美はアメやチョコレートを餌にして訊問していた。 「ぼくちゃん、チョコレートあげるからおしえてね」 「わあーい……いいよ」 「わんちゃんいっぱいいるとこってどこなの?」 「あのね……あっち」 「ぼくちゃん、あっちってどっちなの?」 「あのね……こっち」 「こっちって、どこなの?」 「ぼくね……あっちかこっちかわかんない」 「そうだよね、そしたらどんなところ?」 「あのね……テレビがいっぱいあるよ」 (テレビがいっぱいあるところ……そうだ、日本橋の電器の街だ!)と思った江美は、店長に日本橋の電器の街にペットショップがあるか確認した。 店長はしばらく考え込んで、「そうだ」と呟いて、最近のペット雑誌で見たことを思い出した。 店長はその雑誌を探してページをめくると、その店の取材記事があった。 「江美ちゃん、これですよ……見てください」 じっとそのページの写真を見つめて江美は呟いた。 「ほんとだ……オーナーは胸の大きな若い女性だわ」 江美はその写真を壮年に見せて訊ねた。 「おっぱいのおおきなおねえさんって、この人?」 「そうだよ……このおねえちゃんだよ」 それを確認した江美は、壮年の首のツボを人差し指で鋭く突いた。すると、壮年は首を激しく左右に振って正気に戻った。 江美は、静かにペット雑誌の店の掲載ページを見せて訊ねた。 「ねえ、このペットショップから頼まれたのね」 「そんなん知らん」 壮年はそう言ったが、明らかに動揺していた。 「隠しても無駄よ、さっき全部白状しんだから。このビデオカメラで撮影してあるのよ」 江美は机の上にあるビデオカメラを指差して鋭く言った。 「えっ……!」 「こんな汚い営業妨害は人間として恥ずかしいことだとだから、堂々と営業努力して業績をあげることを考えなさい。今回は罰金の十万円を払ったら許してあげるから、もし払わなかったら警察に通報すからって、このペットショップのおっぱいの大きなお姉さんに言っときなさい」 江美は諭すように言うと、壮年はペコリと頭をさげ背中を丸めて事務所を出た行った。それと入れ替わりに、どんべえと白髪の婦人が一緒に入って来た。 江美は白髪の婦人に落札が不正だったことを説明して、落札は白髪の婦人の五百万円に決定したことを告げた。 それを聴いた白髪の婦人は、 「えっ、本当ですか。嬉しいわ……夢みたい」 こぼれるような笑顔になった。見る見る澄みきった瞳から涙が溢れ出した。 無事に契約と決済が終ると、白髪の婦人はミニチュアダックスAZの仔犬を優しく抱きあげ「はじめまして、これからよろしくね」と言って、何度も頬ずりしていた。 仔犬は白髪の婦人に戯れついて喜んでいた。仔犬もこうなることを望んでいたようだ。 そんな光景を見ていた江美は目から涙が溢れた、ふと見ると里香もどんべえも瞼を濡らしていた。店長はうしろを向いて小刻みに背中を震わせていた。 オークションで不正はあったが、結果的に江美は願っていた通り、優しい人に仔犬を購入してもらったことに満足した。
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| 第二章 その1 |
翌日、オークションでミニチュアダックスの仔犬を購入した白髪の婦人からわんランドへ電話があった。受話器を取った店長は白髪の婦人とわかると、 「昨日は、誠にありがとうございました」 丁重にお礼を言うと、 「こちらこそ、本当にありがとうございました。早速、しつけをしてもらいたいと思ってお電話させていただきましたの」 「はい、かしこまりました。担当の服部江美に替わりますので、少々お待ちください」 電話に出た江美は白髪の婦人と楽しそうに話をして、最後にしつけの日時を決めて電話を切った。 アシスタントの里香は急いで白髪の婦人の顧客リストを確認すると氏名は大沢純子、住所は帝塚山……、ここは大阪府下で屈指の高級邸宅街。そしてお金持ちが多い地域で有名だった。 翌朝十時頃、江美の運転するワゴン車は国道二十六号線の玉出付近を走っていた。数百メートル進んで交差点を左折すれば、帝塚山にある大沢邸に到着するとカーナビがしゃべっている。 電話番号を入力するだけでモニターと音声で目的地まで道案内してくれるから、まだ大阪の街にうとい江美でも迷うことはない。 帝塚山はやはり噂に違わず高級邸宅が街並みを埋め尽くしていた。あちこちの大きな庭から満開の桜が誇らしげに咲いていた。 「江美さん、あそこの豪邸が大沢さんよ」 「ほんとすごい豪邸ね……里香ちゃん、大沢さんに電話してくれる」 里香が電話をすると、すぐガレージの自動扉が開いた。ガレージにはボルボとポルシェが駐車してあった。まだ三台は余裕で駐車できそうな広いガレージだった。 江美はワゴン車を駐車して広い庭に出ると芝生が敷き詰められ、塀側には立派な桜の木々が美しい花をちりばめていた。奥さまは仔犬を連れて庭の中央で出迎えてくれていた。 仔犬をオークションで販売してもう三日が経っていた。仔犬は江美と里香を見ると尻尾を激しく振って大喜びして戯れついてきた。 「おはようございます。奥さま今日はよろしくお願いいたします」 江美と里香は戯れる仔犬と遊びながら元気よくあいさつした。 「おはようございます。江美さん、里香さん、こちらこそよろしくお願いします。そうそう、この子の名前が決まりましたよ」 「そうですか……で、何と言う名前ですか?」 里香は大きな声で訊ねると、 「ラッキー」 奥さまは微笑んで答えた。 「ラッキー、いい名前ですね……。よかったねラッキー」 江美と里香は仔犬の頭を撫でながら、名前を何度も呼んでいた。 「ありがとうございます。ちょっと休憩して珈琲でもいかが?」 「すみません、ありがとうございます」 二人が案内されたリビングは五十帖のフローリングで調度品はすべてイタリア製。壁際には百インチの液晶モニターが大きな顔をして居坐っていた。鮮やかな緑の観葉植物が窓際にセンスよく置かれていた。 しばらくするとキッチンから香ばしい珈琲の匂いが漂ってきた。(あぁ……いい香り、気持ちがリラックスする)と、江美は大きく息を吸って腹のなかで呟いた。
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| 第二章 その2 |
ラッキーもリビングで「ワン・ワン」と、かわいく鳴きながら尻尾を振って走り廻っていた。 二人はソファーに腰を沈めると、奥さまは珈琲を持ってきてくれた。珈琲カップもイタリア製のおしゃれで豪華な陶器。さすがの江美も始めて見る逸品だった。 奥さまは上品に珈琲を一口飲んでからしみじみと話し始めた。 「私は結婚して二年後に流産したの、それからは子どもができなくて、いくらほしいと思って努力してもできなかったの。子どもはつくるというより授かるという意味がしみじみわかります。夫婦だけでは寂しいものですから、犬を子どもと思って飼っていたんですよ」 「そうなんですか、子どもができなくて……」 「実はこの子の名前でいろいろ悩んだの。ラッキーじゃあなく違う名前にしようと思ったんですが、やはり初代のラッキーが忘れることができなくて、この子を三代目のラッキーにしたのよ」 「えっ……三代目?」 「そう三代目なの。初代のラッキーは確か二十年前になると思うわ。コリーですごく賢い犬だったのよ」 「コリーと言えば、アメリカのテレビドラマですごく人気があった名犬ラッシーを思い出しますね」 江美がそう言うと……奥さまは不思議な顔をして、 「私はその名犬ラッシーのテレビドラマを見てコリーが好きになったのよ。でも、なぜ? 江美さんはお若いにそんな昔のドラマを知っているの?」 「ウチは映画やドラマが大好きだから、よくビデオをレンタルして観てるんです。特に動物の出演する作品はすべて観ていますよ」 「それで……納得したわ。うちの主人も映画やドラマが大好きなのよ」 「へえ……ご主人も好きなんですか」 江美は珈琲を一口飲んで、奥さまの話に耳を傾けた。 「もう三度の食事より好きみたいですよ。あら……話しがズレたわね、ごめんなさい。それから初代ラッキーと十三年間一緒に暮らしたのよ。亡くなったときは実の子どもが死んだように悲しくて寂しかったわ」 「お気持ちはわかります……犬も一緒に暮らしていたら犬じゃなく。もう、子どもと同じですよね」 静かに聴いていた、里香がしみじみと言った。 「本当に子どもだと思って飼っていたものですから……余計に辛くて。それから二代目はミニチュアダックスを飼ったの。すごくかわいい犬だったんですが、去年ガンで死んだの。手術が成功して完治すると思っていたんですが、再発して……かわいそうだったわ」 「ガンって人間でも犬でも怖い病気ですね」 「本当にガンは怖い病気だわ。特に犬の場合はどこが痛いって言えないから、食欲と便の状態を見て判断してあげないといけないでしょう。二代目のラッキーはちょっと体調がおかしいなと思ったとき、もう胃ガンはかなり進行していたの。もっと早く気づけばと後悔しているのよ」 「そうだったんですか……かわいそうに」 江美と里香は涙を浮かべて呟いた。
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| 第二章 その3 |
奥さまは立ちあがって本棚から二冊のアルバムを持ってきて、 「ちょっと、これ見てくださいますか」 と言いながら、江美に手渡した。 江美はアルバムを開いて見ると、初代と二代目のラッキーの子どもから成長していく過程が写真とコメントで記録されていた。江美と里香はアルバムをめくりながら、 「うわ……めちゃかわいい」 「おもしろい顔してる」などと、はしゃぎながらベージをめくっていた。すると、江美は見覚えのある城を背景にして初代ラッキーが写っている写真があった。よく見るとその城は間違いなく上野城だった。江美の生まれ育った地域だけに懐かしくなって奥さまに訊ねた。 「これは伊賀の上野城ですね」 「あら、江美さんその写真を見ただけでよくわかるわね」 「実は、ウチの故郷なんです」 「そうだったんですか。実は主人が忍者が大好きで、あこがれの忍者屋敷に見学にいったときの記念の写真なんですよ」 「へーえ、ご主人は忍者が好きなんですか」 「ええ、忍者に関する本や映画は喜んで観ていますよ。まるで子ども見たいなところもあるんですよ」 それを聴いた江美は心から嬉しくなった。たまたまオークションで購入してくれたお客さんの主人と趣味が合って、奥さまもこんなに犬を大切にしてくれていることを思うと感激した。 「ラッキーおいで」 奥さまが呼ぶと尻尾を激しく振りながら嬉しそうに寄ってきた。 「奥さまは、ほんと犬が好きなんですね」 里香が笑顔で訊ねると、 「ええ……どんな動物も好きなんですよ。でも特に犬が大好きなの。忠実で可愛くて、つい私の子どもだと思ってしまうんですよ」 「そうなんですか……ラッキーは幸せですね」 里香は奥さまに戯れているラッキーを見つめながらしみじみと言った。 江美は少し気になっていたことを奥さまに訊ねたくなって、 「奥さま失礼ですが、こんなに裕福な生活をされていて、なぜ、幸運をもたらす奇跡の仔犬を購入したかったのですか?」 すると奥さまは微かに笑みを浮かべて、 「裕福な暮らしはさせてもらっていますが、お金では買えない物があるんですよ」 「お金では買えない物って……?」 「実は主人のことで……」 奥さまは躊躇しながら口ごもった。江美は深入りして訊ねたことを後悔しながら、 「奥さま、失礼なことを訊ねて申し訳ございませんでした」 「江美さん、いいんですよ。主人のことでいろいろ悩んでいることがあって……、主人には内緒でオークションに参加したのよ。だから、私のへそくりで購入したの。幸運をもたらす奇跡の犬だっていうこともまだ主人には話していないのよ」 「そうだったんですか。でも、きっとラッキーが幸運をもたらしてくれますよ」 江美は真剣な表情をして言った。すると奥さまは、 「そう願っているんですけど……」 年甲斐もなく含羞んで応えた。
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| 第二章 その4 |
「ありがとうございました。では、そろそろしつけ教室を始めましょうか?」 と、江美が言った。すると里香はしつけの資料を奥さまに手渡した。 「それでは……よろしくお願いします」 奥さまは無邪気な少女のように微笑んだ。 江美は資料を開いて奥さまへ確認するように語り始めた。 「長い間、犬を飼っていらっしゃるので誰よりも犬のことはわかっていると思いますが、この資料を基本にお話したいと思いますので、よろしくお願いします」 「いろいろと聴いた雑学がありますが、しつけを正式に学ぶのは今回が初めてですから、江美さんのご指導通りしますからよろしくね」 奥さまは澄んだ瞳を輝かせて言った。 「まず、ラッキーをかわいいからといって甘やかせ過ぎないようにしてくださいね。どこにでも一緒に連れていける賢いラッキーにしたいと思いますから。それから、奥さまが学んだことはご主人にもよく話してくださいね。ご夫婦の言うことがちぐはぐだったら、ラッキーはどうしたらいいか迷いますから、よろしくお願いします。例えば、ダメならでダメ、待てなら待てとご夫婦で統一してくださいね」 「はい、わかりました」 「犬は人間とは違った考え方があることをわかってくださいね。犬のことを理解してあげれば、素晴らしいスキンシップが取れます。そして、しつけをスムーズにするには飼い主と犬との信頼関係が最も大切なんです」 「えっ……信頼関係ですか?」 奥さまは少し驚いて訊き直した。 「そうです。信頼関係も犬がリーダーにならずに、あくまでも飼い主がリーダーシップを持つことがしつけの訓練に入りやすくなるんです」 「リーダーシップ……ですか?」 「そうです。しかし、奥さまが気づかないうちにラッキーは密かに自分のことをリーダーだと思っているケースが多いんです。それはラッキーを愛して甘やかすことが、逆にラッキーを調子に乗せてリーダーになってしまう場合があるんですよ」 「そういえば、ガンで死んだラッキーはそういう感じでした」 「そうでしたか。犬がかわいいからつい思うがままにさせると、自分がリーダーだと思ってしまう場合が多いんですよ」 里香はラッキーを見つめながら二人の会話を静かに聴いていた。 江美はしつけの資料をパラパラとめくって話しを続けた。 「始めに犬の考えをわかるには、まず鳴き方でわかってあげることです」 「そういえばいろいろな鳴き方するわね……」 奥さまは資料に目を落としながら呟いた。
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